山陰地方の中心都市、島根県の松江。ここは「水の都」と呼ばれ、川や湖、そしてお堀が市街地と共に広がる、風情あふれる古都です。
歴史的な建物と自然が調和し、ゆったりとした時間が流れるこの街では、旅の疲れがそっと癒されるような体験ができます。
この記事では、1日で巡る松江のモデルコースとして、松江城・堀川遊覧・宍道湖の夕日の3つの魅力を、写真とともにたっぷりご紹介します。
1|国宝・松江城|威風堂々たる天守閣と城下町の風情
旅の始まりは、松江のシンボルでもある松江城から。慶長16年(1611年)に築かれたこのお城は、現存する12天守のうちのひとつで、2015年に国宝に指定されました。

黒塗りの下見板張りと、どっしりと構えた層塔型の天守は、質実剛健でどこか無骨ながら美しい佇まい。特に春の桜、夏の新緑、秋の紅葉、そして冬の雪化粧と、四季折々に表情を変える姿は、訪れる者の目を奪います。
天守の最上階からは松江の町並み、宍道湖、遠くの大山までを一望でき、歴史ロマンとともに美しい風景も楽しめる絶景スポットです。
2|堀川遊覧船|和舟でめぐる水の都の町歩き
松江城を囲むように流れる堀川では、屋根付き和舟の遊覧船に乗ることができます。これはまさに「松江ならでは」の体験。

小さな舟は、のんびりと堀をめぐりながら、石垣・柳並木・町家の裏手など、徒歩では味わえない風景を案内してくれます。船頭さんのユーモラスなガイドや、地元民の暮らしの話が聞けるのも醍醐味のひとつ。
水面に映る天守、低い橋をくぐるたびに屋根を折りたたむ仕掛けなど、子どもから大人までワクワクが止まりません。四季によってはこたつ舟や桜舟などの季節限定便もあり、いつ訪れても新鮮な発見があるのもポイントです。
3|宍道湖の夕景|静寂と感動の絶景スポット
旅の締めくくりは、松江が誇る「日本夕日百選」にも選ばれた宍道湖の夕景。市街地の西側に広がる湖は、日没時になると空と水面が黄金色に染まり、幻想的な風景が現れます。

湖畔のベンチに座り、刻一刻と変わる空の色と、水に反射するオレンジと紫の光――
ただそれだけで、胸の奥にそっと染み込むような時間が流れます。
特におすすめのビュースポットは、「宍道湖夕日スポット」「県立美術館前」「白潟公園」など。どれもアクセスしやすく、旅の最後に感動的な余韻を残してくれることでしょう。
松江を旅するヒント|アクセス・グルメ・宿情報
■ アクセス
東京→出雲縁結び空港→バスで約40分 大阪→松江駅(特急やくもで約3時間半) 出雲大社とのセット観光にも便利
■ 松江グルメ
宍道湖七珍:シジミ・スズキ・ウナギなど湖の幸を使った料理 出雲そば:割子そばや釜揚げそばはランチにぴったり 和菓子と抹茶:城下町ならではの和菓子店が点在
■ 宿泊エリア
松江駅前:交通・食事・観光拠点に便利 宍道湖畔の旅館:露天風呂付きの絶景宿多数 玉造温泉まで足を延ばすのもおすすめ(車で約30分)
■ 予約サイト
楽天トラベル:JR+宿のパックあり じゃらん:こだわり検索でエリア別に便利 一休.com:湖畔や温泉の上質な宿が充実
まとめ|松江で出会う、時間の流れと心の静けさ
松江は、歴史・自然・暮らしが調和した、まさに「和の余白」が息づく町。
重厚で静かな感動をくれる松江城 水とともに生きる町を映す堀川遊覧 言葉を失う美しさを見せる宍道湖の夕景
この3つの風景を巡るだけでも、旅に求めるもののすべてが詰まっていると感じさせてくれます。
心の中を静かに整える旅をしたいとき、ぜひ松江を思い出してみてください。