広島湾に浮かぶ神の島、宮島。その名を聞けば、海に立つ赤い大鳥居を思い浮かべる人も多いでしょう。世界遺産に登録された厳島神社をはじめ、歴史と自然、文化と日常が見事に調和したこの島には、訪れるたびに新たな魅力と出会いがあります。

本記事では、そんな宮島のなかでも特に印象的な3スポットを巡るモデルコースをご紹介。画像付きでご案内しますので、旅の予習にも、思い出の振り返りにもぜひご活用ください。

1|海に浮かぶ奇跡の神殿、厳島神社の大鳥居

宮島観光の象徴といえば、海に浮かぶように建てられた朱塗りの厳島神社と、その前にそびえる大鳥居です。日本三景の一つにも数えられるこの景色は、まさに「日本の絶景」の代表格。

満潮時にはまるで海に浮かぶように見え、干潮時には歩いて鳥居の下まで行くことができます。時間によって表情を変えるこの場所は、何度訪れても飽きることがありません。特に夕方の柔らかな光の中で見る大鳥居は、幻想的な美しさを放ちます。

神社内は回廊が張り巡らされ、まるで舞台のような神聖な空間。静けさの中に木の軋む音や波のさざめきが響き、五感で神域を感じられる貴重な体験ができます。

2|町家通りを歩く、歴史と暮らしが息づく島の道

厳島神社を後にし、表参道商店街の賑わいから一歩入った場所にあるのが、町家通り(町屋通り)。観光客でにぎわう表通りとは対照的に、こちらは静かな時間が流れる路地裏のような通りです。

両側に並ぶのは、木造の古民家を活かしたカフェや雑貨店、ギャラリーなど。築100年を超える建物も多く、瓦屋根と格子戸が並ぶ様子はまるでタイムスリップしたかのよう。観光地でありながらも、島の日常が感じられる場所です。

通りの途中には、地元の方々が丁寧に手入れした花壇や、鹿がふと現れる静かな広場もあり、ふらりと歩くだけで癒されます。人混みが苦手な方や、ゆったりとした旅を楽しみたい方に特におすすめです。

3|弥山の山頂へ、自然と絶景がもたらす“心の浄化”

旅の終盤に訪れたいのが、宮島の最高峰弥山(みせん)。標高535メートルの山頂からは、広島湾や瀬戸内海の多島美を一望でき、360度パノラマの絶景が広がります。

ロープウェイで中腹まで上がった後は、徒歩で約30〜40分の登山。ゴツゴツとした巨石群や原生林が続く山道は、“神が宿る山”として信仰を集めてきた理由を肌で感じさせます。

山頂の展望台に立つと、島々が織りなす瀬戸内の風景がどこまでも広がり、心が自然と静まっていくのを感じます。晴れた日には四国山地まで見渡せることも。達成感とともに味わう絶景は、この旅を締めくくる最高のご褒美になるはずです。

宮島旅のポイント|アクセスとおすすめの立ち寄り

■ アクセス方法:

広島駅→宮島口駅(JR山陽本線 約30分)→フェリーで宮島へ(約10分) フェリーはJR西日本と松大汽船の2社運航。JRの方はJRパス対応

■ 滞在のおすすめ時間帯:

午前中から夕方までがベスト。朝は観光客が少なく、夕方は夕焼けと夜のライトアップが楽しめる

■ 宮島グルメ:

あなごめし:香ばしく焼かれた穴子をご飯の上にのせた逸品 もみじ饅頭:定番土産だが、焼きたてをその場で味わえる店も 牡蠣:冬が旬。焼き牡蠣や牡蠣フライはどれも絶品

■ 旅の予約に便利なサイト:

楽天トラベル:広島市内宿泊+宮島観光のセットプランが豊富 じゃらん:フェリーパック・観光バスセットあり るるぶトラベル:観光モデルコースの紹介が分かりやすい

まとめ|宮島で出会う、心がほどける風景と時間

宮島の魅力は、単なる観光スポットではありません。

海に浮かぶ神殿「厳島神社」 歴史の温もりと暮らしの香りが残る「町家通り」 自然と一体になる感覚を味わえる「弥山」

この3つの風景をめぐるだけでも、心が整い、身体がゆるみ、旅の本質を思い出させてくれます。大切な人との旅行にも、一人旅にもぴったりの宮島へ、ぜひ一度足を運んでみてください。