九州・大分県にある別府は、日本有数の温泉地。湧出量、源泉数ともに国内トップクラスを誇り、その景観は世界でも類を見ないほど多彩です。温泉街の湯けむり、カラフルな“地獄”、そして海を見渡す露天風呂まで、まさに「温泉のテーマパーク」と呼ぶにふさわしい場所です。

この記事では、1日で満喫できる別府の魅力的なスポットを3か所ピックアップし、写真とともにその魅力をお伝えします。

1|神秘のブルー「海地獄」|見て驚き、感じて癒される地獄温泉

別府を代表する観光地といえば、やはり「地獄めぐり」。その中でも特に美しく人気なのが、海地獄です。

名前に反して冷たい海ではなく、実際は摂氏98度という高温の温泉。その美しさから「海地獄」と名付けられたこの温泉は、目が覚めるようなコバルトブルーが特徴で、湯けむりが立ち上る姿は幻想的です。

敷地内には、熱帯植物が生い茂る温室や足湯、地獄蒸し体験のできる飲食ブースもあり、見る・歩く・食べるの3拍子そろった観光が可能。旅のはじまりにぴったりなインパクトと癒しを与えてくれます。

2|鉄輪温泉街|暮らしと歴史が溶け合う“湯けむりの迷路”

次に訪れたいのは、別府市内でもとりわけ情緒のある街並みが残る鉄輪(かんなわ)温泉街。ここは江戸時代からの湯治文化が今も生きる、湯の町です。

石畳の路地の両側には、木造旅館や地元の食堂が並び、どこを歩いても湯けむりが立ち上っています。観光地でありながら、地元の人々の暮らしと密接につながっており、歩くだけで温泉文化の奥深さを体感できます。

鉄輪ではぜひ**「地獄蒸し料理」**にチャレンジを。これは源泉の蒸気で地元の野菜や魚介を蒸しあげる料理で、素材本来の味が引き立ち、身体にも優しい。各所に地獄蒸し体験処があり、観光客でも手軽に楽しめます。

さらに、鉄輪の魅力は無料の足湯や共同浴場の豊富さ。タオルを一枚持って歩けば、いつでもどこでも“ちょっと湯巡り”ができてしまう贅沢な環境です。

3|別府湾と一体化する棚湯|空と海に抱かれる至高の癒し

旅の最後には、心と身体を完全に解き放つために絶景の露天風呂へ。おすすめは、別府市街の高台にある棚湯形式の温泉施設です。

ここでは段々状に配置された湯舟が空へと続くように広がり、入浴しながら別府湾や遠くの山々を一望できます。とくに朝日や夕日とともに湯に浸かる時間は、日常では味わえない「自然との一体感」をもたらしてくれます。

湯にゆられながら、波の音、風の音、空の色――すべてを感じ取るひとときは、まさに別府が誇る究極の癒し体験。旅の疲れも、心のざわつきも、すべて流れていくような感覚を味わえます。

別府を楽しみ尽くすためのヒント

■ アクセス

JR別府駅(博多から特急で約2時間、大分から約15分) 大分空港→別府市街:空港リムジンバスで約45〜50分

■ 宿泊の狙い目エリア

鉄輪温泉:情緒ある温泉宿が多く、観光の拠点に最適 別府駅周辺:飲食店・交通の便が良い 堀田・明礬温泉:静かに過ごしたい人に人気

■ 体験・グルメ

地獄蒸し料理:ヘルシーで深い味わい とり天・だんご汁:大分のローカルフードを別府で堪能 足湯巡り:町の至るところに設置されていて気軽に楽しめる

■ 予約に便利なサイト

楽天トラベル:宿と交通がセットでポイント還元も◎ じゃらん:口コミと写真で宿選びがしやすい ゆこゆこネット:高齢者にもやさしい宿泊特集が充実

まとめ|湯けむりとともに心がほどける、別府という町

別府には「観光」だけでは語り尽くせない魅力があります。

自然と共に生きる人々の暮らし、長い年月に育まれた温泉文化、

そして、湯の香りとともにただよう、どこか懐かしい空気。

視覚と嗅覚に響く「海地獄」 足音と湯けむりに包まれる「鉄輪温泉街」 空と海と湯が一体になる「棚湯」

この3つの場所を巡るだけで、日常では得がたい「整う」体験が得られるはずです。

次の休日は、湯けむりの町・別府で、心と身体の再起動をしてみませんか?